取り寄せ不可
近年、中国は労働集約型から内需主導型発展モデルへの転換、産業の高度化(「中国製造2025」)に注力する一方、
「一帯一路」広域経済圏構想と並行して設立したアジアインフラ投資銀行(AIIB)に象徴されるように
新しい国際秩序の構築に向けた積極的な挑戦と関与を続け国際社会におけるプレゼンスを高めている。
本書は、中国が標榜する「一帯一路」広域経済圏構想が推進され具現化していくプロセスにおいて
重要な中核拠点となり得る中国の辺境地域とその周辺諸国を網羅した「中国の辺境経済圏」の諸相を
政治外交、経済、歴史など多様な視点から考察することは中国の今後の行方を占ううえで
非常に重要な意味を持つという問題意識を踏まえて、「中国の辺境経済圏」の一角を成す内モンゴル地域をめぐる
20世紀前半の国際政治の力学と同地域における一連のモンゴル民族の政治運動を考察したものである。
20世紀前半の内モンゴル人が「民族」・「地域」・「国家」というものをどのように考え、行動したのか、
或いは自らを内包する「国家」に対してどのように望み、またはどうして欲しかったのか、
という問題を当時の国際政治と中国国内の政治情勢たる「外なる側面」とモンゴル人自身の「内なる側面」という
二つの視点から捉え、「内モンゴル」という新しい視座から内モンゴルの近現代史、
そして中国、日本の近現代史研究の空白の一側面を再構成し、
21世紀における日本と中国、日本とアジア諸国との連携・相関に関する新たな問題提起を試みたのである。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。