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近年、製品開発競争のグローバル化により、その技術は高度化、低コスト化、開発期間短縮化になる傾向にあります。そのため大手企業のみならず中小企業でも、ものづくりにシミュレーション技術を用いる企業が年々増加しています。それに伴い、シミュレーション技術を活用できる人材育成も急務になっています。
本書は大学のCAE(computer aided engineering)の講義で行なう資料を教科書としてまとめたものになります。CAEをはじめて操作する学生向けに本書を作成しました。本書は大学の15回(1コマ90分)の講義を想定し、全15章から構成されています。90分の講義および自習で学習できる内容になっています。
これまでのCAEの教育は、CAEの本質を理解するため、主にソフトウェアのアルゴリズムや高度な数学的な手法の解説が主でした。本書は、そのような掲載を極力避け、CAEの基本的な操作や、CAEによる解析結果がなにを意味しているかに注力しました。一般にCAEソフトは製品の改善や改良などに用いますが、本書は座学で勉強する基礎理論(材料力学,機械力学,伝熱工学)を理解するため、CAEによる解析を実施しています。
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