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水上瀧太郎の文学的生涯は作家とサラリーマンの生き方を併進した事に特色がある。物の本質を究めようとする作家の目は、大正から昭和初期の激動する時代に翻弄されるサラリーマンの実態を、「大阪の宿」を始めとする一連のサラリーマン小説に描き出した。同時に「貝殻追放」では社会の矛盾や虚偽を指弾し、また軍国主義に迎合する社会の風潮を批判した。大正二年から二十八年間綴られた二百余編の「貝殻追放」は正に時代の貴重な証言と言えよう。文壇から距離を置いたことから文壇批判に当時の混迷した文壇事情が窺えて興味深い。虚偽を糺す正義感と時流に迎合しない批判精神、自立心が瀧太郎文学の根底にある。
本書では時代背景と作品を照応することによって瀧太郎文学の本質を明らかにした。
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