心の解離構造

心の解離構造

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出版社
金剛出版
著者名
エリザベス・F.ハウエル , 柴山雅俊 , 宮川麻衣
価格
5,720円(本体5,200円+税)
発行年月
2020年3月
判型
A5
ISBN
9784772417440

怒れる迫害者あるいは弱き幼き子として、虐待・暴力から生き延びるために解離した「私」の痕跡たち……彼ら内なる他者との対話を始めるために治療者には何ができるのか?
解離された自己状態は、解離性障害のみならず、境界性パーソナリティ障害、さらには健康度の高い神経症の患者においても経験され、そこでは解離がスプリッティングや葛藤として体験されている。ハウエルが拠って立つ関係論志向のアプローチでは、他者との対人関係から心の構造を理解しようとし、個人の病理は患者の主体と他者の主体との関係から生じ、治癒過程は患者の主体と治療者の主体の相互関係によって促されると考える。症例呈示、ヒステリーの歴史、精神分析、脳科学、夢体験、鑑別と併存、治療など、幅広く解離の全体像を描き出し、ミラーニューロンからポージェスの多層迷走理論、動物の防衛反応、ショアの右脳による暗黙のプロセスまで多彩な神経生物学的研究に言及し、さらに内的家族システム療法、カープマンのドラマ三角形、催眠療法、イメージ療法などについても紹介して、精神分析の枠を越えた様々な精神療法の試みをバランス良く提示している。
サンクチュアリを確保する「段階的治療」と交代者の内なる対話を起動する「関係論志向の統合的技法」からなる、解離治療技法の決定版。

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