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「モデルネの美的陶冶理論」を求めて
〈芸術〉はいかに人間を形成するか。
古典的価値の崩壊、教育の大衆化に直面し、「現代(モデルネ)」に要請される「新しい人間」の創造を目指したバウハウス。
その思想と実践をつなぎ合わせ、ヴァイマル文化のなかに一つの<星座>を描き出す。
近代的価値観の崩壊により、多様な思想・文化が花開いたヴァイマル共和国時代。
バウハウスでは、芸術を媒介にした人間形成を目指す「感性教育」が試みられていた。
本書は、美を深く体験することにより身体を調和させ、共感覚を活性化させる教育を「シンボル生成」の感性教育と位置づけ考察を加えていく。
その音楽・美術・哲学・心理学・生物学が融合した学際的な姿を捉えるため、中心地であるバウハウスとハンブルク大学の教育者・研究者、そしてパウル・クレーの実践を、思想史の手法を用いて辿る。
複雑に絡まりあったヴァイマル文化の芸術教育を基礎づけているものを「モデルネの美的陶冶理論」として提示し、「人間形成(ビルドゥング)」における美の可能性を問い直す力作。
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