院政期和歌文学の基層と周縁

研究叢書

院政期和歌文学の基層と周縁

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出版社
和泉書院
著者名
佐藤明浩
価格
17,600円(本体16,000円+税)
発行年月
2020年2月
判型
A5
ISBN
9784757609457

和歌は、千数百年にわたって現役の文学であり続けている。その生命力の秘密を探るべく、往時の人々にとって、和歌とはいかなるものであったのか、それらをどのように感受し、認識していたのか、実態を解明していく。Ⅰ部では、源俊頼、為忠家両度百首、久安百首などの和歌作品、藤原俊成などの歌論・歌学の言説、藤原定家編『八代抄』などを取り上げ、それぞれの詠歌、述説、また編纂の具体相、特徴を解明する。Ⅱ部では、稲の品種名、官職名など、和歌に用いられるには比較的珍しいことばについて検討し、それらがいかにして和歌表現の構成要素になりえているのかを考察する。Ⅲ部では、和歌が学ばれる場や和歌が作られる場によびおこされる「古歌」のありようを観察して、往時の人たちの和歌とらえ方を探り、また、「本歌」についての考究をとおして、往時の理解鑑賞のあり方を想定した解釈を試み、当時の感覚、認識に近づいていく方途とする。

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