憂国

憂国

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出版社
ふらんす堂
著者名
河原地英武
価格
2,530円(本体2,300円+税)
発行年月
2020年2月
判型
四六判
ISBN
9784781412504

◆第二句集



憂国の友に注ぎたり花見酒



時局的な問題に関心をもち、この国の将来に危機感を募らせている。それがときどき作品にも現れているようだ。三島文学の愛読者ではないけれども、わたしのそんな思いを表題に込めた次第である。

(あとがき)



◆自選十句

討論は白熱バレンタインの日

蒼穹のかすかに鳴れり昭和の日

空のいろ映し海月は砂浜に

子規堂へ土足で上がる敗戦日

夜学子の一音鳴らすピアノかな

薄日さす電話ボックス欣一忌

荒星や一気に干せる火酒の盃

新聞を買ひに宿出る漱石忌

古書店に主とふたりクリスマス

勤王の志士の本持ち煤逃す

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