ドナルド・キーンわたしの日本語修行

ドナルド・キーンわたしの日本語修行

取り寄せ不可

出版社
白水社
著者名
ドナルド・キーン , 河路由佳
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2020年2月
判型
四六判
ISBN
9784560097618

日本文学の泰斗はいかに誕生したのか

 もし海軍日本語学校に入らなかったら、日本文学者になることはなかった――2019年2月に惜しまれつつも東京で永眠した故ドナルド・キーン氏は、かつて自らの分岐点についてこう語った。彼に日本語、日本文学との決定的な出会いをもたらしたのは、皮肉にも大嫌いな戦争だった。本書ではインタビューを通じ、彼の日本語との出会いから学習の過程、さらに研究者、教育者としての姿に焦点をあて、日本語とともに歩んだ人生を見つめ直す。
 キーン氏は日米開戦直後の1942年2月に米海軍日本語学校へ入学。翌年1月までのわずか11か月間に、仮名と漢字はもちろん、日本軍の命令・暗号解読に必要な文語やくずし字の読み方まで学んだという。その効率的な学習を助けたとされるのが、戦前の米国大使館で日本語教官を務めた長沼直兄による『標準日本語讀本』である。本書では、70年ぶりにこの教科書と再会したキーン氏が、実際にページを繰りながら当時の思い出を語った。19歳だった彼は、この教科書で初めて芥川龍之介や菊池寛の文章に触れたのだ。
 インタビューの聞き手となるのは日本語教育を専門とする河路由佳氏。貴重な資料や教え子たちの証言から、日本文学の泰斗の原点に迫る。

お気に入りカテゴリ

よく利用するジャンルを設定できます。

≫ 設定

カテゴリ

「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。

page top