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シリコンが主たる半導体材料であった時はシリコンデバイスが中心であったが,その後さまざまな無機・有機物質が出現し研究開発がなされてきた.それらの新しい材料が,どのように半導体デバイスに応用されたかを学術的,かつ平易に解説することを目的として執筆された書.
材料とデバイスは車の両輪でありデバイスの研究開発を行う場合,材料的研究も重要になる.デバイス動作と材料を繋ぐものが物性であり,デバイス動作を理解しようとする場合,固体物理,量子力学,電磁気学の知識が必要になる.
本書では,特にデバイス動作を理解する上で重要と思われる物理的な基礎事項を第1編で述べる.著者の教育経験から半導体を理解するのに必須の事柄を詳細に解説した.第2編では,元素半導体の章で半導体工学について述べ,その後に他の半導体材料として化合物半導体,炭素系薄膜材料,有機薄膜材料を取り上げる.化合物半導体では近年進捗が著しいパワートランジスタとその薄膜材料,炭素系材料ではカーボンナノチューブと相対論的挙動で注目を浴びるグラフェンとそれらを応用したトランジスタ,さらに有機材料ではペンタセン薄膜とDNA 薄膜およびそれらの応用であるトランジスタを取り上げている.また磁性材料も取り上げた.近年巨大磁気抵抗効果,トンネル磁気抵抗効果などの興味深い現象が発見されておりそれを応用したMRAM やスピン流を応用したトランジスタは今後の半導体デバイスに大いに影響があるものと思われる.
全体のストーリーを重視した執筆を行っているが,流れから少しずれるが重要なトピックス「one point」として学習の参考になるようコラム的に纏めるなど,読者が読み進めやすいよう工夫を凝らした.
大学,高専で専門科目を勉強し始めた学生,大学院に入って半導体を研究し始めた学生を主な対象として執筆されているが,企業で半導体を扱う技術者・研究者にも役立つように配慮されている.半導体の基礎と今を知るに好適の書.
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