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組織を存続させ、事業を継続する。そのために、“後継ぎ”をどう育てるか。
これが、本書のテーマです。
ほかの事業承継の本と違う5つの点
1.他の本は「事業承継全体」を書いている。この本は「後継者の育成だけ」を書いている。
2.他の本は「トップに引退すること」勧めている。この本は「トップが活躍し続けること」を勧めている。
3.他の本は「1人の後継者への承継」を勧めている。この本は「経営チームへの承継」を勧めている。
4.他の本は「事業承継の実務」を教えている。この本は「経営承継の原則」を教えている。
5.他の本は「後継者の自立」を教えている。この本は「会長と社長の関係」を教えている。
この本は、後継者の育成に、何らかの課題をお感じになられている、会長や社長に向けて書いたものです。あなたは次のうち、いくつ当てはまるでしょうか?
「後継者のことは言われなくてもわかっている。私は100歳まで現役だ。」
「後継者を誰にするか何も決まっていない。」
「うちには、組織全体を見て、会社の将来を考える人間は誰もいない。」
「後継者の育成について、何も取り組んでいない。」
「この会社の経営をいつ誰にどうやって引き継げばいいか不安だ。」
これらは実際に、会長や社長からお聞きした言葉です。ドラッカーは、「自らを存続させられない組織は失敗である。したがって、明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。」と言っています。
世界で初めて経営の承継を取り上げたドラッカーは、後継者育成の原理原則と、トップが後継者に果たすべき役割を教えてくれています。
翻って。後継者を勉強会やセミナーに参加させ、どんなに経営を学ばせたとしても、知識の習得やスキルの向上だけでは絶対に解決しようのない「後継者の育成がうまくいかない9つの原因」があります。あなたが、後継者の育成に取り組んだとしても、あなたの努力は、その9つによって完全に打ち消されてしまいます。この本を読むと、「後継者の育成がうまくいかない9つの原因」がわかり、「すべきこと」と「すべきでないこと」が明らかになります。
本書のねらいは、御社の永続です。後継者を育成する目的は、トップが引退するためではありません。組織を存続させるためです。本書は「後継者の育成」に焦点を絞って、その具体的な実践方法をお伝えしています。
御社が後継者の育成に成功し、次の時代に向けて、さらに繁栄されることを心より願っております。
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