取り寄せ不可
クリスマスを前に、ケイティはひどく憂鬱な気分になっていた。
男らしく精悍な魅力で、いつもケイティの心をかき乱す、
牧場を営む大富豪イーガン。ルームメイトの兄である彼を、
ふたりのアパートメントに招待したはいいが、イーガンは、
ケイティを恋にうつつを抜かす自堕落な女と決めつけて、
何かと言いがかりをつけてくるのだ。ある夜、目を覚ますと、
彼がベッドの脇に立ち尽くしていた。力ずくで抱きすくめられて、
怯えるケイティに、イーガンは蔑む調子で言い捨てた。
「生娘のふりなんか、するんじゃない」
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