「馬」が動かした日本史

文春新書

「馬」が動かした日本史

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出版社
文藝春秋
著者名
蒲池明弘
価格
990円(本体900円+税)
発行年月
2020年1月
判型
新書
ISBN
9784166612468

馬が日本の歴史を動かした!



もともと馬がいなかった日本列島に、馬が持ちこまれたのは五世紀ごろ。

古墳時代の中期である。それを期に、この国は大きく変貌を遂げた。

「馬」という補助線をひいて、日本の歴史を考えると、これまで謎とされてきた事象が説明できる。



○なぜ世界最大の古墳は、ヤマト王権の中心地であった奈良ではなく、大阪・河内地方にあるのか。

○なぜ東日本最大の古墳は群馬県にあるのか。

○なぜ九州最大の古墳は宮崎県にあるのか。

○なぜ前方後円墳がもっとも多いのは千葉県なのか。

○なぜ武士政権は東日本に誕生したのか。





こうした謎を解く鍵が「馬」なのである。

山がちでありながら、じつは日本列島には馬の飼育に適した草原が広がっており、東アジア随一の巨大な馬の生産国だったのだ。



おもな馬の生産地は北東北、千葉、山梨、伊勢、河内、九州南部。

すなわち奥州藤原氏、平将門、武田信玄、平清盛を輩出した伊勢平氏、源頼朝のルーツ河内源氏、島津家と、日本史に輝く武将の地盤と重なっているのだ。

徳川家康の生まれた三河も馬産地である。



古代から近代以前、馬は重要な輸送機関であり、軍事兵器だった。

だから高値で売買され、莫大な富を馬産地にもたらした。その馬産地から、馬の活用にたけた武力集団が誕生し、彼らが権力を奪取した。



この国のかたちを決めたのは「馬」なのだ。

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