老後に住める家がない!

ポプラ新書

老後に住める家がない!

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出版社
ポプラ社
著者名
太田垣章子
価格
968円(本体880円+税)
発行年月
2020年1月
判型
新書
ISBN
9784591165942

家賃滞納をきっかけに
普通の人が転落する実態を描き話題となった
『家賃滞納という貧困』。

その著者が、新たに投げかける
誰もが避けて通れない「家」の問題とは?

資産があっても、賃貸に住めない!
持ち家でも、一生安泰ではない!
今そこにある、「突然ホームレス」の危機を描く!

資産があるのに、賃貸住宅を借りられない
高齢者が急増しています。
また、その一方で持ち家でも、
一生安泰とはいかない現実も。
2300件もの賃貸トラブルに立ち会い、
その切実な現場を見てきた異色の司法書士による第二弾!

家主、不動産管理会社も必読!
高齢者の賃貸トラブルの実例を挙げ、
その実態に迫ります。

「今すぐ、住活を始めなさい!」
「住活」とは、自分にライフプランに合った
「終の棲家」を得ることです。
60代以降の自分の収入を確認して、
最期まで払っていける家賃に合う住居を決めるのです。
そのためには、さまざまな「断捨離」や
人間関係の構築が必要になります。
つまり、「住活」とは自分の人生に
責任を持つということなのです。

(前書きより抜粋)

私が携わった賃貸トラブルに関する訴訟手続きの数は
延べ2300件を超えます。
そんな私でも、相手方が70歳を超えてくると
解決するまで眠れない夜を過ごすようになります。

家賃を滞納している賃借人、
建物を取り壊すので転居をお願いしなければならない賃借人。
どちらにしても人はどこかに住まなければならないので
転居先が必要なのですが、
貸してくれる部屋が見つからないのです。

大手企業を勤め上げ、資産がある方でも、
身内が近くに住んでいる方でも、
「高齢者」ということで部屋が借りられない状況があります。

「貸したくない」そう思う家主も不動産会社も、
悪い訳ではないのです。
賃貸借契約が相続されるということ、
一般の方々はどれだけご存知でしょうか。

身寄りのない単身高齢者がお亡くなりになった場合、
家主側は相続人を探し当て、
その方と賃貸借契約を解除しなければなりません。
この個人情報の取り扱いが厳しい世の中で、
相続人を探し当てるのは至難の業です。
もちろん解約手続きが終わるまで、
お部屋を片付けることも
次の入居者に貸すこともできません。

できたら貸したくない……
誰もがそう思っても仕方がないことなのです。

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