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困難の中で勝利を信じた男たち
ローマという国の歴史において、戦争は重要な役割を果たしている。長らく政治家が軍司令官でもあったこの帝国をつくり上げ、長期間にわたって維持したのは、戦争だったからである。本書はローマの最も成功した将軍たちのなかから、分析が可能なだけの史料が現存する15人とその象徴的な戦いを選んで描きつつ、古代ローマの歴史を、司令官と国家・司令官と軍(将校や兵士)の関係の変化の面から時代背景ごと読む。軍事から見たローマ史である。
取り上げられている顔ぶれは、第2次ポエニ戦争の「ローマの盾と剣」ファビウスとマルケッルスから、スキピオ家の人々、ゲリラ戦の達人セルトリウス、カエサルやポンペイウスといった巨星、ネロ帝時代随一の名将コルブロ、4世紀の軍と司令官の関係を象徴するユリアヌスなどをへて、6世紀のベリサリウスにいたる。その章までたどりついたとき、司令官と軍との関係や軍そのものが、過去の、特にカエサルが戦記に叙述したものから、いかに変わったかを比較すると感慨深い。ローマ国家の変化が戦争を変え、戦争はローマ国家に影響を及ぼしていったことを知る1冊。
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