取り寄せ不可
あの一夜の思い出は消えない――
愛しい彼が、わたしを忘れても。
「レイナだって? レイナ……名字はなんというのかな?」
勇気を出してかけたあの電話のことを思い出すたび、レイナの心は沈んだ。
親友の結婚式で会った、女性を惹きつけてやまない美しき富豪ルシアン。
わたしの人生をたった一夜で変えてしまった人。
彼の力強い手、優しい愛撫、歓喜の吐息を忘れることなどできなかった。
たとえ翌朝に彼が姿を消し、二度と戻ってこなかったとしても。
それなのに、ルシアンはわたしの名前すら覚えていなかったのだ。
あの夜に娘を授かったが、父親が誰かは、親友にさえ告げずにいた。
そして今、約1年ぶりにルシアンと顔を合わせる機会が訪れた。
けれど、彼はレイナを思い出した様子も、悪びれる様子もなくて……。
情熱と恍惚の一夜を経て幸せをつかんだかに見えた矢先、冷たい仕打ちを受けたレイナ。再会したルシアンがあまりに屈託がないので戸惑っていると、なんと彼は事故に遭い、あの夜の前後2日間の記憶を失ったことが明らかに――感動のシークレットベビー物語!
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