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あるところに、人と話すのが少し苦手な男の子がいました。ある日のこと、男の子はふとしたことでお母さんにしかられ、ふてくされてしまいます。その夜、男の子の頭上に、白くてフワフワとした奇妙なものが現れました。「こんにちは。ボクは、ふきだし。おはなしするのが、だいすきなんだ」。そう言うと、「ふきだし」は男の子をふしぎな生き物がたくさんいる空想の世界へと誘い……。巻末には、本書に登場する生き物たちの解説図も収録。
本書は、読み手である子供たちが、セリフを想像しながら楽しめる構成にしています。絵本に登場する生き物たちは、主人公に何か語りかけてきますが、セリフは書いてありません。それぞれの読み手が、意外なセリフを思いついたりするでしょう。
人の性質は十人十色。子供も例外ではありません。どんどん前に出る子もいれば、引っ込み思案な子もいます。自分の感情をうまく言い表せず、黙り込んでしまい、自分の意思や考えを周りに伝えられないーーというケースもあると思います。でも、どんな子供も、自分なりに考え、想像し、豊かな感情を内に持っています。本書は、そんな子供たちの豊かな可能性を引き出す、コミュニケーションツールとして位置付けています。
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