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誤解だらけの「リーダー」と「リーダーシップ」を解き明かす
「リーダー」にふさわしい資質とは何か──。部下を持つ人なら、一度は考えたことがある問いだろう。だが、そう簡単に答えは出ない。例えば、リーダーにふさわしいと思われている資質と、実際にリーダーとして大成功した人の資質はあまり一致しない。ウォルト・ディズニーは専制的かつ、執拗なまでの完璧主義で周囲を振り回したからこそ、類いまれな創造性を発揮できた。一般に「良い」資質、「悪い」資質と呼ばれるものは、単独ではなく混ざり合って効果を発揮するものだ。
リーダーシップは状況(場所、時代、体制、フォロワー、運など)に大きく依存し、常に左右される。たとえある時代の英雄と同じ資質を持っていても、時代が違えば成功するとは限らない。つまり、リーダーシップの理解のために、過去の成功者や偉人の資質をリストアップするのは、ほとんど意味がないということだ。
こうした誤解だらけの「リーダーシップ」と「リーダー」を丁寧に解き明かし、「リーダーシップの再定義」を試みたのが本書だ。著者のスタンリー・マクリスタルは米国陸軍大将(退役)で、かつてアフガニスタンで司令官として多国籍軍を率いた。自身がリーダーを経験して、「リーダー論として座学で学んだことと、現実に大きな乖離がある」と感じたことが本書の執筆動機になった。13人の歴史的リーダーを題材に、リーダーシップの本質に迫る。
本書に登場する「リーダー」たち。ウォルト・ディズニー/ココ・シャネル(「創業者」)、アルベルト・アインシュタイン/レナード・バーンスタイン(「天才」)、マクシミリアン・ロベスピエール/アブ・ムサブ・アル・ザルカウィ(「熱狂者」)、鄭和/ハリエット・タブマン(「英雄」)、ウィリアム・トウィード/マーガレット・サッチャー(「黒幕」)、マルティン・ルター/マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(「改革者」)、ロバート・E・リー。
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