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ゲーテ、ニーチェ、アインシュタイン――なぜ思想の巨人たちはスピノザ哲学に圧倒的に勇気づけられたのか。17世紀オランダにスピノザの人生をたどりつつ、主著『エチカ』に刻まれた「肯定の思想」を読みといていく。フランスでベストセラーとなった本書は優れたスピノザ入門である同時に、暴走する感情の時代に生きる現代人に、新たな人間像を提示し、深い励ましを送ってくれる。
「彼はその真摯さと揺るぎない一貫性で、その優しさと寛容さで、そして彼が負ったさまざまな傷と苦しみで、私の心を強く動かす。彼は叡智を求めて思索に没頭することによって、心の傷や痛みを昇華させることができた。彼が肯定の思想家であること、人生を否定的に捉える悲観主義に陥らなかった近代の数少ない思想家の一人であること、それどころか人間の生と真正面から取り組み、喜びと至福に至る自己形成の道を提示したことに、敬愛の念を抱かずにはいられない。」(本文より)
目次
はじめに スピノザという奇蹟
Ⅰ 政治と宗教に革命をもたらした人
1 哲学への転向
2 傷を負った男
3 自由な思想家
4 聖書の批判的解釈
5 スピノザとキリスト
6 ユダヤ教への反逆か
7 啓蒙思想の先駆者
Ⅱ 叡智を生きた人
1 『エチカ』、至上の喜びへの道案内
2 スピノザの神
3 力能と完全性と喜びを増大させる
4 自分の諸感情を理解する
5 欲望を何に向けるか
6 善悪を超えて
7 自由と永遠と愛
おわりに 私にとってのスピノザ
【付記】ロベール・ミスライとの往復書簡
原注と訳注
参考文献
訳者あとがき
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