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これまで、新聞記者として過労死などの
社会問題を取り上げてきた著者が、
数十人のれいわ支持者たちに取材して痛切に感じたのは、
現代を覆う「生きづらさ」のうねりだ。
わずかな貯金から1万円を寄付した非正規労働者、
政治に目覚めて1000円を寄付したシングルマザー……。
貧困、性の悩みなど、
さまざまな「生きづらさ」を抱える人びとが、
「れいわ新選組」に何を期待し、
どう行動を起こしたのか?
徹底した支持者への取材と
有識者へのインタビューで本質に迫る。
いったい誰が、
「れいわ新選組」を支持したのか?
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まえがきより
わたしは「れいわ現象」の背後にあるものを
正確に言い切る自信がある。
それは、現代社会を覆う「生きづらさ」である。
なぜ、そこまで自信をもって言い切れるのか。
それは、この夏ずっと、
れいわ新選組を支持する人びとの話を聞き続けてきたからだ。
貧困にあえぐシングルマザーから大企業のエリートサラリーマンまで、
さまざまな人びとに声をかけ、ファミレスでじっくり話を聞いたり、
ときには居酒屋で酒を酌み交わしたりした。
取材を続けた結果、
多様な支持者たちをくくるキーワードとして、
「生きづらさ」という言葉がしっくりきたのである。
本書はこれから、
れいわを支持する市井の人びとの声を紹介していく。
普段どんな生活を送っている人たちが
れいわ新選組に一票を投じたのか。
山本氏の演説のどこに心を打たれたのか。
そういったことを書いていく。
貧困、性の悩み……。
さまざまな生きづらさを抱えた人びとが登場する。
(中略)
れいわ新選組の支持者ばかりをたくさん紹介するのだから、
必然的にれいわと山本氏を肯定する言葉が頻出する。
しかし、読者の方々には、その言葉の表の意味よりも、
背後にある状況について思いをはせてほしい。
つまり、政治家に「生きててくれよ!」と
語りかけてもらう必要があるほど、
生きづらい人びとがたくさんいる
という現実をどう考えるかだ。
世の中にもやもやと漂う「生きづらさ」と
真摯に向かい合うことは、
社会をよくする出発点になると思う。
れいわ新選組を支持するか支持しないかに関係なく、
本書を「生きづらさ」を考えるきっかけにしてほしい。
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