氷の轍

小学館文庫

氷の轍

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出版社
小学館
著者名
桜木紫乃
価格
880円(本体800円+税)
発行年月
2019年12月
判型
文庫
ISBN
9784094067231

刑事の血、女の血。

「あなたは、誰が産んでもうちの娘です」

北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。

二人デ居タレドマダ淋シ、
一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
(北原白秋「他ト我」より)

北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。

【編集担当からのおすすめ情報】
柴咲コウ主演で、ドラマ化された(ABC創立65周年スペシャルドラマ「氷の轍」)
直木賞作家渾身の長編ミステリー、ついに文庫化!
ロングセラー文庫『凍原 北海道警釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂』以来
となる、北海道警釧路方面本部シリーズ最新作!
解説は、ドラマ「氷の轍」にも出演した塩見三省さん。

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