無機固体化学 構造論・物性論

無機固体化学 構造論・物性論

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出版社
内田老鶴圃
著者名
吉村一良 , 加藤将樹
価格
4,180円(本体3,800円+税)
発行年月
2019年11月
判型
A5
ISBN
9784753635016

(「まえがき」より抜粋)
本書は,基礎的な化学の学習を一通り終えた学部学生を念頭に,より専門的な物性化学,固体化学について,初学者が学習するための手引きとなる内容をまとめたものである.
無機化学は,元来,金属や鉱物などの無機固体物質を研究対象にし,それらの性質,構造や物質相互の反応を研究する学問であり,炭素を中心とする生物・生命由来の有機物質を対象にする有機化学と相補的な学問であった.ところが,半導体やセラミックスに代表されるような無機化学工業・産業の発展とともに,その守備範囲は物理化学,固体物理学,結晶化学などと相互に関連しながら拡大し,さらには錯体化学,有機金属化学,生物無機化学,無機物性化学など,従来の無機化学には収まらなかったものまで含まれるようになった.学問の統合的発展という意味では誠に喜ばしいことであるが,一方で,初学者にとっては何から学べばよいのか途方に暮れることにもなりかねない.
 そこで,初学者が固体化学や物性化学の分野で研究活動を行うに至るまでの必要な概念や知識を改めて洗い出し,大学教養レベルの無機化学と,専門分野の橋渡しになるような学習書を作ろう,というのが,本書における著者らの最大の目標である.もちろん,紙数の都合上全てを盛り込めたわけではないが,初学者が理解しやすいようにテーマを取捨選択し,さらに本書読了後の発展的な学習への導入にも配慮したつもりである.

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