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記憶のなかの「戦後」
「はたしてぼくは何者になりたかったんでしょうか」1997年から20年以上にわたり週刊新潮の表紙絵を毎週描き続けている著者は70歳を過ぎて、そうつぶやく。
1947年大阪生まれ。いわゆる「団塊の世代」に属する。4人兄弟の末っ子。横尾忠則さんは実兄だ。在日朝鮮人が多く住む長屋で育った。
漫画家、グラフィックデザイナー、映画監督、学者、評論家、小説家、絵本作家……
「このたくさんのナニナニというのは、子供のころから30代半ばあたりまでのぼくが次々となりたかったナニナニです。ひとつひとつ、それなりに試みたわけなんですが、みんな挫折しています」
こうして様々な挫折を経験して著者が辿り着いた境地が「とりあえず」だ。
「とりあえずの連鎖の中で、ふと自分はこんな人生を求めていたのかと訝しみ、やがては諦めに、ときには納得に変わるもの、それが人生のような気がします」
30代半ば、突然脱サラして絵描きになり、変転を繰り返してきたからこそ、なんでもない日常の風景が「異形」の形で立ち現れる。記憶のなかの「戦後」を析出する試み。
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