小尾俊人日誌1965ー1985

小尾俊人日誌1965ー1985

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出版社
中央公論新社
著者名
小尾俊人
価格
3,520円(本体3,200円+税)
発行年月
2019年11月
判型
四六判
ISBN
9784120052514

日誌は1961年に始まり97年に終わる。本書では65年から85年までの150冊を翻刻。丸山眞男、藤田省三らとのやりとりが戦後思想史・出版史に新たな照明を与える。市村弘正・加藤敬事の対談収録。


◆加藤◆マルクス主義が凋落し、丸山学派が一番輝いていた時期、それが『日誌』の時代背景としてある。


◆市村◆60年代後半、丸山眞男とその学派の影響力はすごかったですからね。なぜ丸山があれほど騒がれたのか、いまやわからなくなっている。丸山学派の意味を教えてくれるのが、この『日誌』最大の読み所一つだと思います。


◆市村◆この『日誌』では、丸山におけるシュミット経験というのが、すでに65年から始まっていていたことがわかる。どういう文脈での言及かというと、ヴェトナムにおけるゲリラ戦なんです。


◆加藤◆『パルチザンの理論』ですね。


◆市村◆20世紀の問い直しには時間がかかります。藤田さんがベンヤミンを読み始めた頃、丸山さんは、最近藤田君は、ベンヤミンとか文明批評をやっているらしい、と冷淡な見方です。これまでやってきた政治学に背を向け、現代という時代そのものに向き合ったのは、藤田さんの学問的転換でしょう。丸山さんが「優れた魂」と言うなら、その魂の転換でしょう。丸山さんはそれが理解できなかった。


――市村弘正・加藤敬事による解説対談より

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