1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
クッツェーは小説作品で、北と南、男と女、人間と動物、自己と他者をめぐるモラルを探究してきた。『マイケル・K』『恥辱』『サマータイム、青年時代、少年時代』『イエスの幼子時代』は新たな古典となっている。すぐれた書き手であるクッツェーはまた、現代最高の読み手でもある。
『世界文学論集』につづく本書には、近年アルゼンチンの出版社「アリアドネの糸」からクッツェーが刊行したスペイン語版「個人ライブラリー」への序文も含まれている。フォード・マドックス・フォード『かくも悲しい話を……』、ホワイト『球形のマンダラ』、ヴァルザー『助手』、クライスト『O侯爵夫人/ミヒャエル・コールハース』、ホーソーン『緋文字』。どのエッセイにも、簡潔な筆致で対象のエッセンスを浮かび上がらせる巨匠の芸が見られる。
さらに、ゲーテの小説、ホイットマンの詩を語り、シュルツやネミロフスキーなどユダヤ系作家の作品を論じ、ソール・ベロウやナイポールの長編小説を読み込む、クッツェーの批評的センスは衰えを知らない。現代における世界文学の価値の定立者、維持者から贈られる、とびきり上質の読書への導きの書。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。