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なぜ患者は誤嚥してしまうのか、なぜ注意してもむせてしまうのか──
なぜ自分はいろいろなものをごく自然に食べることができるのか──
「食べること」をあらためて考えていくと、食べるという行為を下支えしている基本的な機能は何かが見えてきます。
私たちは毎日ごく自然に食べています。どんなふうにその食べ物を口に入れ、どの部分でどれくらいの力で?むのかなど、意識せずとも食べる前に予測して、歯ごたえや水分や風味が複雑に一体となったその味を期待しています。
それができるのは自分の舌や口蓋など口腔器官のイメージが明確で、それらをどう動かすかという適切な運動のイメージを持てるからであり、食べ物の大きさ・形・硬さなどの物性の認識が適切だからです。
一方、摂食嚥下障害の患者の動きを観察し、知覚(触覚や空間感覚など)を評価し、同時に本人にしかわからない認識のあり方を対話によって丁寧に聞いていくと、「見た目の口腔器官と頭で思い浮かべるイメージが一致しない」「口の中の模擬食塊の違いがわからない」など、脳機能に何らかの変質があることが浮かび上がってきます。
本書は、脳-身体-道具の相互作用を考えながら、知覚・注意・記憶・判断・イメージ、それらのあり方を推測させてくれる言語との関連のなかで、食べることの多感覚性に目を向けて患者の病態を評価し、また治療に用いていく考え方と実際を紹介し、提案しています。
摂食嚥下治療の新しい可能性を探るセラピストにとって、見逃せない一冊です。
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