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私がリジアさんの詩集を翻訳し始めてからこれで五冊目となる。初めて彼女の詩を読んだ時のショックは薄れてきた。しかしリジアさんの詩は何時も魅力的だ。挑戦的でもある。彼女は決して守勢に回らない。彼女は何時も攻撃的である。彼女の鋭い打撃は何時どこから飛んでくるか判らない。読者は常に八方に気を配っていなければならないのだ。カードの奇術師が、思いがけない処から突然カードを出してくるように、彼女の文字は突然思いがけない処から読者の心臓の奥に光を刺し込んでくる。
それは文字の意味ではない、彼女は文字を意味を伝えるための道具とはしていないし、道具だとは思ってもいないだろう。言葉と文字と意味とが彼女の中では一つになっている。これは当たり前のことのようでありながら、そのとおりにはならないものだ。ラングとパロールの違いという言語学とかの問題ではなく、言葉を物として、言い換えれば、陶芸家の粘土、画家の絵の具、のように言葉、あるいは、文字、を使って彼女の世界を作り上げているのではないだろうか。(「訳者序文」より)
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