深夜、男は一冊の推理小説にそっと手をのばす。そこで彼は書物のなかを出掛ける。走ったり、ひと休みしたり、時々は欠伸したりしながら、いい気になって歩き廻っていると、そのうちにあたりは白々と明けてくる。真犯人を捕まえるまでは、この散歩を途中で止められないのだ――。博雅の文学者にして推理小説愛読家である三人が、海外推理小説を紹介する読書エッセイ。推理小説を読み解く愉しさを軽やかに、時に衒学的に、余す所なく語り尽くす歴史的名著が甦る。
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