民間念仏信仰の研究

民間念仏信仰の研究

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出版社
法蔵館
著者名
坂本要
価格
18,700円(本体17,000円+税)
発行年月
2019年10月
判型
A5
ISBN
9784831862990

民間念仏とは、民間人・在家の人が中心になって行う念仏で、念仏芸能や念仏講として全国で広く行われている。これらの念仏はここ半世紀の間に、だいぶ行われなくなったが、歴史的には融通念仏・大念仏・六斎念仏・双盤念仏・念仏踊りとして、さまざまに展開し、現在に至っている。初めて網羅的に紹介されたのは、昭和四一年(一九六六)に刊行された『民間念仏信仰の研究 資料編』であるが、この著は、それ以来、半世紀ぶりに出る本格的な研究書であり、著者による半世紀に及ぶ民俗調査の集積である。その調査地は全国約六〇〇カ所に及ぶ。そして、数々の新発見を含む民俗調査の積み重ねから、その歴史的経緯を解き明かし、民間念仏論を再構築していく。今後長く、民間念仏信仰研究の拠って立つ基盤となる著作となることは間違いない。
 民間念仏は大きく、唱えを主にした融通念仏(百万遍を含む)・六斎念仏・双盤念仏と、踊りを伴う踊念仏・念仏踊りの二つに分けられる。
「第一章第一節 民間念仏の系譜」では、時代を追って百万遍念仏・融通念仏・六斎念仏・双盤念仏・念仏踊りを概説し、また「踊り念仏」という僧侶が踊る念仏の諸相を示した。
「第二章 融通念仏と講仏教」では、その概説と、愛知県知多半島に広がる「虫供養大念仏」の調査・資料を提示し、融通念仏との関係を論ずる。
「第三章 六斎念仏の地方伝播」では、一五世紀に高野山で始まったとされる六斎念仏の概観と地方でのキリシタン禁教・修験道儀礼との習合などの実態を述べる。
 「第四章 双盤念仏」では、今まで論じられることが少なかった浄土宗系の双盤念仏を論じ、全国約三〇〇カ所の事例を紹介し、発生と変遷から民間に下降し、芸能化した過程を述べる。
「第五章 大念仏と風流踊り」では、三遠信国境地区(天竜川中流域)の風流系念仏踊りは念仏と風流踊りに分けられる。その構成要素を探る。
「第六章 傘ブクと吊り下げ物」では、三重県伊勢・志摩地区に広がる大念仏の傘ブクを取り上げ、送魂儀礼の核心に迫る。

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