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満州国再建に孤軍奮闘する石原莞爾の苦悩と葛藤を描くノンフィクション。
日中戦争の発端となった第二次上海事変(昭和12年8月)で作戦失敗の責任を負って陸軍参謀本部作戦部長を辞任した石原莞爾は、関東軍に左遷され、東條英機参謀長の下で参謀副長となった。
この人事は、実は石原本人の希望だった。東條と甘粕正彦によって植民地化されていた満州国を、“五族協和”“王道楽土”の独立国に戻すためだったのである。
しかし、犬猿の仲といわれた東條との確執はいっそう激しくなり、夢破れた石原は昭和13年8月参謀副長を辞し帰国の途に就いた。
このわずか1年間の石原の動きを克明に追い、彼を取り巻く人々との熱い交流も描く。
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