特集:生産性の概念を問い直す
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経済学にとって生産性とは、いつの時代も最重要概念の一つである。生産性は技術進歩・生産力発展を示す指標であり、同時にまた所得分配を規定する要因でもある。生産性の動態をとらえることは、資本主義社会を分析していくに当たり、必須の課題であると言えるだろう。
しかし、その重要性とは裏腹に、この生産性なる概念を明確に定義し、現実の経済における生産性の実態を把握する作業は、決して容易なものではない。
そこで社会科学者がなすべき仕事とは何か。それはやはり、生産性なるものの実態とそれを規定するメカニズムに関して、曖昧なままブラックボックスに放り込むのではなく、学術的に慎重な考察と分析を重ね、正確な理解を深めていくことであろう。そこで本特集では、「生産性の概念を問い直す」と題し、生産性を巡る理論面・実証面での最新の研究成果を紹介する。
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