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[1]しづか(室町末期写、一冊)
〔解題〕恋田知子
源義経の側室静御前を主人公とする判官物。捕らえられ、母と共に鎌倉に下った静御前。御子を殺され悲嘆に暮れる静のもとに、大名高家の女房達が訪れる。時に、若宮八幡奉納の静の舞が、頼朝はじめ居並ぶ諸大名の感涙を誘い、褒美として所領や引き出物を授かるも、全て鎌倉の社寺に寄進し、母と共に都へ向かった。本書は幸若舞曲の一本で、挿画には本文が入り込み、上段に本文、下段に人物を中心にした絵を描く。慶長ごろの画風とされる大型奈良絵本である。
[2]まんぢうのさうし(江戸初期写、二冊)
〔解題〕恋田知子
平安時代の武将多田満仲の出家譚が説話として伝わり、幸若舞曲や謡曲へと展開した。満仲は仏道修業を疎かにした息子の美女御前に立腹し、その首を討つよう家臣仲光に命じた。しかし、仲光は美女御前を逃がし、身がわりに自分の息子幸寿丸の首を刎ねた。幸寿丸の死を悔やんだ美女御前は恵心僧都の許で仏道に励み、十数年後、再会した父満仲とともに幸寿丸の菩提を弔った。巻末には自他一如の教えが説かれる。本書は幸若舞曲の台本を大型の奈良絵本に仕立てた、室町末期頃と思われる写本。
[3]花鳥風月物語(室町末期写、一冊)
〔解題〕石川透
王朝物語の流れをくむ公家物の一つ。葉室中納言邸で扇合が催された際、扇に描かれた人物が、在原業平か光源氏かとの言い争いとなり、巫女の花鳥・風月姉妹を招いて占わせる。業平・光源氏の霊を呼び出し問答すると、絵の人物は光源氏であることが判明した。姉妹の口を通して語られるのは『伊勢物語』『源氏物語』のあらすじであり、物語の形を取りながらも古典の啓蒙書としての役割を併せ持つ。本書の極は、本文を飛鳥井雅俊筆、画者を土佐光信と記し、室町中期の写本とみるが、室町末期の書写にかかると思われる大型奈良絵本。
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