明朝体

澤俳句叢書

明朝体

取り寄せ不可

出版社
ふらんす堂
著者名
森下秋露
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2019年9月
判型
A5
ISBN
9784781412177

◆第一句集シリーズ/I



ふぢつぼのあまたくぢらの目のまはり



透徹した眼を感じる。森羅万象に関心が向けられ、それぞれくっきりと映像を結ばせている。それぞれ眼をもって触れる感じもある。描写が触覚的なのだ。

(序・小澤實)



◆小澤實抄出

冴返る明朝体の止めと撥ね

使ひ捨てカイロ固まる毛羽立ちて

鵜篝に火の粉や薪乗せたれば

氷柱の芯白濁したりまはり透け

さくらはなびらうらおもてありふれみれば

白き息混じり合ふなり汝と吾と

腹と腹合はせ授乳や明易き

足踏みポンプにビニールプール立ち上がる

おはやうの「は」より出でくる息白し

咳の子の咳きつつ言ふや今日のこと

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