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◆第一句集
跼まりて子はなほ小さし椎拾ふ
「跼まり」は「かがまり」、「子」がしゃがみ込んでいるのである。大人と違って、膝も腰も小さく畳み込んだ子供の姿は本当に「小さく」見える。「子」にとって「頼みの存在」であるという自覚が自ずから「椎の実」という季題に託されたと説く向きもあろうが、それは順序が逆で、「椎の実」の持つそうしたメッセージを無意識のうちに感得した詩人の心に、一句の世界が拡がったとみるべきである。花鳥諷詠・客観写生では「人生」が詠めぬ、と言う様なことを説く人々もいる。この句などは、それらの人々の蒙を啓くに足る、第一級の作品であると確信する。
(序・本井英)
◆自選十三句より
蛇死して棒の如くに水に浮き
伊都國の夜の暗さや牡蠣啜る
夕立にちから加はり来たりけり
堅香子の花に微塵の風なきとき
居並びてみな横顔の都鳥
?挿すや湖は晴山は雪
カーテンに押し寄せてゐる初明り
椿の数さらに蕾の数知れず
線分を短く星の飛びにけり
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