本書はスポーツを学ぶ学生がスポーツ政策を学ぶために作成されたテキストである。その基本的視点はスポーツ政策の基礎的な知識の習得にあるが、何よりも本書を通じてスポーツの価値について考え、私たちの幸せや豊かさに貢献できるスポーツの在り方について考えることを期待している。とりわけ、「第6章 スポーツ政策課題」では、各課題に対して結論があるわけではないが、これからのスポーツを担う学生に考えてほしいテーマを選定している。今日の学生には、日本人のスポーツに対する潔癖性と教育性についてあえて懐疑的になる姿勢が求められているのかもしれない。私たちが求めるスポーツとはどんな姿なのか、改めて考えるきっかけとなることを希望する。
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