取り寄せ不可
◆第一詩集
詩人にとって詩は日本語そのものに隠されている。
作者は、やすらかで、やさしく、繊細極まりない日本語の使い手の名手と思う。
雨 が 降 り そ う 、
雨 が 降 り そ う 。
列島に生活する人の自然な呼吸そのものが歌になったような詩集である。
このような詩が、野の花のように、ひっそりと美しく、現代の日本に存在することを私は寿ぐ。
(帯:以倉紘平)
◆目次
I 汀
夏のほとり
秋語り
秋の虹
雨の秋
父さんの雪うさぎ
津軽鉄道
そのとおり
II 音路
しろがねの葱
母の声
かっぱ麺
冬蝶
夕のあたりで
月輪
雪の葬列
雪窓の橋
駈けてくるボロン
III 追憶
水指きり
ぁあ
雪手紙
万葉
兄弟
その舌先がやわらかいのは
花枇杷のかたわらに
雨が降りそう
朝に
初蛍
波の梵鐘
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