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"論理的な中国、韓国とに比べて、論議をつくして合意に至ったり、論理的な説得が難しい日本社会。
同じ東アジアの中華文明圏にありながら、この違いはどこからくるのか。
外国人観光客が、かつて文明人としてその素材を卑賤の対象とした日本の食文化、独自の味を無限に追求するラーメン、ヤキトリに惹かれるのはどういうことか。
かつて中国、韓国で「賤」とされた身体的な踊りが、今日の日本では若い世代を中心に「よさこい祭り」などで個性的に発揮されている。これは何を意味するのか。
言葉により抽象化された理論を重視する中華文明圏の伝統の中で、具体的な「物」に託して、自己の想いや官能を表現してきた日本文化と日本人の精神は、いわば""周縁的""といえる。
古来日本人は、人と物の間に霊的な関わりを見出し、「難しい話」よりも経験と実践を重視してきた。
中国や韓国には、規範的・観念的な文芸に疲れ、感性を描く日本のアニメに惹かれる若者たちも増えてきた。
「物」を作り出すことを誇りとする日本の職人や料理人に憧れる者たちもいる。
似ているようで似ていない隣国・韓国との比較から見えてくる画期的日本論を、韓国研究の先駆者が、長年にわたるフィールドワークや実体験をもとに語る。"
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