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世界中で絶大な人気を誇りつづける《怪盗紳士アルセーヌ・ルパン》の生みの親、モーリス・ルブランの初の伝記。
ルパン研究の第一人者がついに成し遂げた、ミステリ・ファン待望の決定版。
アルセーヌ・ルパンについては、あたらめて説明する要のないほどその名が全世界にとどろいている。だが、その生みの親であった作家モーリス・ルブランの方は、なぜか、いまだに≪知られざる有名人≫のままである。
フランスの地方都市ルーアンに生まれ、モーパッサンやフロベールの衣鉢を継ぐレアリスムの小説家としてそのキャリアをスタートさせたものの、妹である大女優ジョルジェットの蔭で単なる売れない一作家だったルブランは、40歳を越えたときに、ふとしたきっかけから怪盗ルパンを生み出す。ルパンは瞬く間に華々しい人気を得て、作者のルブランは花やかな名声と富を手中にするのだが……
「つらいんだ。ルパンの奴はどこへでも憑き纏ってくる。ルパンが私の影ではなく、私のほうがルパンの影なのだ」
江戸川乱歩や横溝正史をはじめとした数多くの作家たちに大きな影響を与え、現代のアニメ『ルパン三世』にいたるまで、日本でも絶大な人気を誇る《怪盗紳士アルセーヌ・ルパン》の生みの親、モーリス・ルブランの初の決定版伝記。
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