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この国の「暗さの原因」がわかれば、
次に打つ手が見えてくる。
時代がどうあれ
生き延びてゆくための
ウチダ流哲学。
特に今の若者たちはほんとうに厳しく、生きづらい時代を生きていると思う。
著者が10代だった1960年代は明るい時代だった。
米ソの核戦争が始まって世界が滅びるのではないかという恐怖が
一方にはあったが、そんなことを日本人が心配しても止める手立てもない。
「どうせ死ぬなら、今のうちに楽しんでおこう」
という半ばヤケクソの、ワイルドでアナーキーな気分が横溢していた。
だから、自由で、民主的で、いろいろな分野で次々と
イノベーションが起きるとても風通しのいい時代だった。
今の日本の社会はそれに比べると、とても風通しが悪い。
息が詰まりそうだ。
世界は移行期的混乱のうちにあり、
あらゆる面で既存のシステムやルールが壊れかけているのに、
日本の社会はその変化に柔軟に対応できず、硬直化している。
誰もが「生きづらさ」を感じている。
それはなぜなのか。どうしたらよいのか。
思想家・内田樹がその原因を解きほぐし、
解決のヒントを提示する。
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