津波死ゼロの日本を~被災地の復興に学び~

津波死ゼロの日本を~被災地の復興に学び~

取り寄せ不可

出版社
本の泉社
著者名
岩渕孝
価格
2,200円(本体2,000円+税)
発行年月
2019年8月
判型
A5
ISBN
9784780719352

二〇一一年三月一一日、東北地方の太平洋沖で、日本の観測史上では最大規模の地震が発生した。その東北地方太平洋沖地震は、「最大クラスの津波」を発生させ、東日本大震災をひきおこした。死者・行方不明者は約二万人を数え、その約九割は「津波による溺死」であった。「最大クラスの津波」は、南海トラフ巨大地震によっても、発生するとみられている。中央防災会議は、その際に発生する津波による死者数は、最悪の場合、二四・二万人に達すると想定している。そのような大惨事を、未然に防止するためには、何をどうしたらいいのか。まずは、東日本大震災をしっかりと検証しなくてはならない、と考えた。しかし、驚くべきことだが、国(政府)は、いまだに、東日本大震災に関する公的な検証を、十分にはおこなってはいないのである。そこで、非力を承知の上で、私的な検証を試みることにした。(「はじめに」より)

南海トラフ巨大地震の発生は刻々と迫っている、と警告されている。にもかかわらず、学校教育では、津波防災教育を避難教育にとどめ、それを「自己責任による避難教育」に単純化する傾向が見られる。「津波がきたら、逃げるしかない」という「天災」論が、大前提になっているのではないだろうか。そのように考えて、「自然災害とは何か」を、改めて問い直すことにした。(「はじめに」より)

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