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〈精神医学における自由の発見は、精神病院の外に出た精神を病む人の問題を生み出した。事実、人々は至るところに鉄格子、鍵、扉があり、技術もなく、時には人間性もない医療従事者の壁があることに感謝してきた。それでも問題は、とにかく扉を開くことである〉
イタリア精神医療改革の父と呼ばれ、公立精神病院の廃絶を定めた「精神保健に関する法律180号」成立の中心的人物となった精神科医、フランコ・バザーリア。本書はバザーリアの妻であり、彼の改革運動を支えつづけたフランカ・オンガロによって編まれた著作集である。
精神病院は患者と治療者の関係を規定し、また同時に多くの専門家・技術者を生み出し、彼らに患者の管理と病棟の秩序維持を委ねてきた。本書に収められた18篇の論考は、バザーリアがいくつもの精神病院の経験からいかに精神病院の廃絶=脱施設化の思想へと至ったかを詳らかにする。
精神病院という名の収容所を棄て、地域社会で病める人を支えていくとはどういうことなのか――。今日のわが国の課題にも通ずる、精神医療改革の生々しい現場を物語る重要書。
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