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私たちが残すものは、私たちそのものだ。
インターネット環境において、文化資源のコレクションをバーチャル空間に作り上げる営みについて、多くの事例から縦横無尽に論じる書。日々変わりゆく社会のなかで、資料の公開やその方法論をどう考えて、理路を立てていけば良いか。文化を残すとはどういうことなのかという根源的な事柄から、デジタル・ヒューマニティーズの最新の成果や、情報発信の問題等々、これからのガイドとして、入門として、必読の書です。
本書はメールマガジン『人文情報学月報』(人文情報学月報編集室発行)の連載「Digital Japanese Studies寸見」の2015年4月号掲載の第1回から2018年12月号掲載の第45回までの原稿をもとに加筆修正の上、関係画像を差し込むなどの編集を加え刊行するものです。
【…ではなにをどのように残していけばよいのでしょうか。単純明快な解ではありませんが、こと文化に関するものであるかぎり、集まったものが意味を織りなすひとつの、あるいは重なり合うコレクションとして次の世代へと渡すことが重要ではないでしょうか。
本書は、そのなかでも、インターネット環境において文化資源のコレクションをバーチャル空間に作り上げる営み(ネット文化資源と呼ぶことにします)について注目し、変わりゆく社会のなかで、そのなかで資源を読み解き、あるいは織りなすことを論じてみたいと思います。ここでは特に、インターネット上にある文化資源の総体というよりも、個々の、漠然とはしていたとしても、あるていどまとまりのある資源の集まりに着目したいと思います。】…「はじめに」より
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