貞慶撰『唯識論尋思鈔』の研究 仏道篇

貞慶撰『唯識論尋思鈔』の研究 仏道篇

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出版社
法蔵館
著者名
楠淳證
価格
14,300円(本体13,000円+税)
発行年月
2019年7月
判型
A5
ISBN
9784831863775

鎌倉初期の著名な唯識学匠・貞慶が著した法相論義に関する総合書(論義抄)『唯識論尋思鈔』を詳密に読解してその仏道論を闡明する。貴重書に基づく翻刻読解をも併せた、貞慶教学の核心に迫る法相教学研究の記念碑的論著。

「序文」より抜粋
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 本書〔『唯識論尋思鈔』〕は、「別要」七十余部と「通要」六百余部よりなる法相論義に関する総合書(論義抄)であるが、遁世した貞慶にとっては立身出世のための書では勿論なかった。では何のために本書を撰述したのであろうか。実は、貞慶にとっては論義研鑽そのものが仏道であり、かつ論義研鑽を通して仏道理論を構築する必要もあって、本書は撰述されたのである。この膨大な量にのぼる論義抄の研究を筆者はライフワークの一つとして進めてきたが、このたび、安居の副講者を命じられたことを縁として、『唯識論尋思鈔』が単なる論義研鑽の書にとどまらず、貞慶の仏道理論を構築するために著された論義抄であったことを明らかにすべく、本研究書を作成することにした。

…(中略)…

 『唯識論尋思鈔』は『成唯識論』全十巻にわたる論義テーマに対して詳細な検証をほどこした大部の論義抄であり、日本唯識史を彩る勝れた論義書の一つとして高く評価することができるが、それだけではなく貞慶が自己の仏道理論を構築するために著した書である点に、今一つの意義が存する。そこで本研究書では、特に法相教義の根幹をなす「五姓論」「三祇論」、ならびに浄業の実践による浄土知見の「行道論」等に焦点をあて、『唯識論尋思鈔』等において示される貞慶の仏道論の一端を明らかにしたいと考えた。
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※令和元年(2019)、浄土真宗本願寺派安居講義の講本

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