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◆第一句集
風船や空のつづきを探しゆく
身近な物から大きな世界へと視野を広げてゆく美佐子さん。句集名となった句が美佐子さんの世界をよく表している。
(序に代えて・藤田直子)
◆自選十二句より
長靴のままの黙祷草青む
風船や空のつづきを探しゆく
もうたれに逢へぬでもよし花月夜
遠泳や沖雲ぐいと引きよせて
水の音星の音して貝風鈴
空蝉の脇に置きたる指輪かな
すみずみに雑巾かけて星祭
五線譜に九月の風を記しけり
棉吹くやちちんぷいぷい信じたる
雲垂れて鹿の匂ひの濃くなりぬ
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