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【説法の名手書き下ろし】
とあるシェアハウスの〝開かずの間〟。ひょんな理由から女子学生がその部屋に住むことになった。ただしクローゼットは絶対に開けないことという条件で。ところが夜になると聞こえてくるのは謎の音。日に日に増すこの音は一体どこから…(『シェアハウス』)。京都・蓮久寺の三木大雲住職が受けたリアルな相談・体験談に説法を織り交ぜた新しい怪談。
【稲川淳二氏大絶賛!!】
普段は見せない京都のもう一つの顔に戦慄を覚えた。
「指ちょうだい」
「えっ?」
思わず声を漏らして周りを見ました。しかし、他の信号待ちをしている人達は、何も聞こえていないのか、全く反応していません。
聞き間違いだろうかと思っていると、再び、
「指が欲しいよ」
と聞こえてくるのです。(本文「あげた薬指」より)
京都の古刹・蓮久寺の三木住職のもとには、助けを求める人が絶えません。悪霊に祟られた人、ポルターガイストに悩まされる人、人形をお祓いしてほしい、さまよう霊を供養成仏させてほしい……。そんな実話や自身の体験など、現代の怪談、奇譚の数々をお届けします。蓮久寺は江戸時代初めの建立で、島原の遊女・吉野大夫との縁も深い名刹。三木住職の怪談は、テレビの「怪談グランプリ」準優勝の名人芸です。見えない世界に触れることで、あなたの人生も変わるかもしれません。
現代の怖くて不思議な実話の数々を紹介した前著『怪談和尚の京都怪奇譚』から8年。三木住職書き下ろし現代版「耳袋」の第二弾。シェアハウス、パン屋さん、映画サークル、公園。ほら、あなたのうしろにも……!
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