悪声

文春文庫

悪声

取り寄せ不可

出版社
文藝春秋
著者名
いしいしんじ
価格
1,056円(本体960円+税)
発行年月
2019年8月
判型
文庫
ISBN
9784167913304

「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の長編小説。



「なにか」は、ある重みをもって、廃寺のコケの上にそっと置かれた――京都のはずれの廃寺に捨てられたみどりごは、コケに守られながら生をつなぎ、やがて犬のブリーディングと桜の剪定を生業とする花崎さんに引き取られる。



「なにか」の声は、居合わせた誰もがはっと振り返るような特別なものだった。長じて歌うことを覚えた「なにか」は、アムステルダムからやってきたサックス・プレイヤーの「タマ」と「あお」の父娘といっしょに、生駒の方舟教会でライブを行う。



奔放な想像力が魅力の、現代を代表する物語作家いしいしんじ。そのいしいさんが、筋立ても分量も、あらかじめ何も決めずに想像の赴くままに書き進めた、少年の一代記。



第4回河合隼雄物語賞受賞作。



解説・養老孟司

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