憧れのホメロス

憧れのホメロス

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出版社
知泉書館
著者名
日向太郎
価格
4,620円(本体4,200円+税)
発行年月
2019年7月
判型
菊判
ISBN
9784862852984

ホメロスは,ギリシアのみならず,ローマにおいても,詩人の代名詞であり,憧れの存在であった。しかしローマでは,叙事詩の創作が批判や揶揄の対象となり,大作を忌避するカッリマコス主義の影響もあり,彫琢を極めた小品が推奨された。
古代ローマの共和政から元首政にかけてのほぼ60年にわたり,文芸ジャンルである恋愛エレゲイア詩が隆盛した。本書ではその中の代表的な三人の詩人,プロペルティウス,ティブッルス,オウィディウスの作品を取り上げる。特にプロペルティウスを中心に,彼らの作品中に隠された,叙事詩への強い関心を具体的に跡付け,古代ローマ文学における叙事詩と恋愛詩との緊張関係を明らかにする。さらに,ルネサンスの旗手であるペトラルカがプロペルティウスから受けた影響を考察し,近代文学へと流れていく恋愛詩理解に示唆を与える。
近代ヨーロッパの名だたる文学者を魅了してきた,難解なラテン詩人を解明した,堅実で独創的な研究成果である。引用原典の平易な訳文と明快な論述は,西洋文化の起源や広範な知見と教養を得る上で,他に類書のない新たな世界を開いてくれるに違いない。

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