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旅とテキーラを愛する小説家による、世界と自分の境界を巡る旅。
――越境とは「境界線を越える」という意味だろう。それは国境にかぎった話ではない。
わたしたちのまわりには、いくつもの境界線がある。初めて小説を書いたとき、わたしはそんな境界線のひとつを踏み越えた。
願わくは、このエッセイ集があなたにとって境界線を跨ぎ越すきっかけとなりますように。――あとがきより
台湾と日本の国境を越えて過ごした幼年期の回想や越境による喪失感等、アイデンティティをめぐる考察を中心として、
不良に憧れた青年時代やケータイを持たない理由、どのように小説を書いているか等、2016年から2019年夏にかけて、
西日本新聞、日経新聞他、各紙で掲載されたエッセイの集大成。
リービ英雄氏との対談収録。
[目次]
曖昧な時代をゆくーー序文にかえて
第一章 バナナ人間の悲哀
第二章 みんな祖母に殴られて育った
第三章 わたしはイケてないし、あなたもイケてない
第四章 テキーラ!
第五章 俺たちはなぜ年相応に尊敬されないのか?
第六章 アメリカはビジネスだ
第七章 トーク・イズ・チープ
第八章 作家の幸福
対談 リービ英雄×東山彰良 日本語小説の場所としての「台湾」
あとがき
[著者略歴]
東山彰良(ひがしやま・あきら)
作家。1968年9月11日台北生まれ。
2002年『逃亡作法 TURD ON THE RUN』が「このミステリーがすごい!」大賞の銀賞・読者賞受賞。
2009年『路傍』で大藪春彦賞、2015年『流』で直木賞受賞。2016年『罪の終わり』で中央公論文芸賞、
2017年『僕が殺した人と僕を殺した人』で織田作之助賞、2018年同作で読売文学賞、渡辺淳一文学賞受賞。
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