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高円寺で朝まで語り合った、貧乏だけど楽しかった日々のこと。初恋の女性・マキちゃんに指輪をプレゼントして、耐え難い悲しみに満ちた日のこと。「めざましテレビ」での出演をきっかけに、伝えるという解釈が変わった日のこと。SNSのエゴサーチで怒りに震えた日のこと。そして「もうほとんどの夢が叶った」と言われて嬉しくなった、あの日のこと――。音楽シーンで強烈な個性を放つ4人組ロックバンド・クリープハイプのフロントマンとして、作詞作曲も手掛ける尾崎世界観。これまで『祐介』『苦汁100%』『犬も食わない』などを上梓し、文学界でも脚光を浴びる著者が紡ぐ、無防備なほどにリアルな本心。雑誌『ダ・ヴィンチ』で2018年4号から1年間連載したエッセイに大量の書き下ろしを加えた単行本が、ついに刊行。他人に笑われても「好きなもの」を大事にする著者の強さの裏にひそむ葛藤は、生きづらさを抱えるすべての人に共感をもたらす。お守りのように大事にしていた日々をつづった最新エッセイ。
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