「教職員による教育の世界」であった学校に,心理臨床家=スクールカウンセラーが配置されて20年以上が経過した。この間,児童・生徒,そして学校が遭遇する問題は地域・ネット社会に広がり,「チームとしての学校」(文部科学省)のなかでスクールカウンセラーは今,連携を重視したバージョンアップが求められている。教育を目的とした組織であり集団である学校は,個人の総和を超えた「システム」を構成し,独自の相互作用をもつ存在である。そこで臨床家が自らの援助を機能させるためには,学校のコミュニケーションパターンとルールを把握し,システムに参加する力量が必要となる。「システムズアプローチ」は,システムのアセスメント・参加・介入を統合的に行う臨床スキルであり,児童・生徒・保護者のカウンセリング,教職員へのコンサルテーションや学内研修,そして多機関連携と,多岐にわたる職務をスクールカウンセラーがこなし,さらに関係者の連携の相乗効果を期待できる,まさに「学校現場のためのアプローチ」である。好評初版を現代の学校環境にあわせて大幅改訂したスクールカウンセラー必携の書,待望の第2版。
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