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金と愛と日本と神が、ひとつに交わるこの宴
狂乱の神前結婚パーティーが、いま始まる!
神社の披露宴会場で働く18歳のフリーター・浜野。披露宴の「茶番」を演じるうち、神社のまつる神が明治日本の〈軍神〉であることを知り……。
結婚、家族、そして日本という壮大な「茶番」を鮮やかに切り裂く、最注目の俊英による今年度最大の問題作!
■早くも話題、絶賛の声続々!
披露宴会場の仕事の細部を本物の現場感覚で見事に描きだし、結婚とは何かという普遍的な事柄とともに、神社や宗教を絡めてテーマを広げ、全部をうまく溶け込ませている。橋本治『草薙の剣』とも共通する、時代との独特の接し方。
――佐伯一麦(「群像」創作合評)
立ち位置なんて、決めたくない! 強い意志をもつ主人公浜野。相棒は、熱血青年の梶。正義を背負って参戦する、神道女子の倉地。
登場人物の葛藤が、なんともチャーミングな痛快作。古谷田奈月さんは、華燭の典の楽屋の壮絶な闘いをすべて書きつくされた。
?―石田千(「群像」創作合評)
従来の結婚式小説とは違い、神道それ自体を描き出し相当奥行きのある作品に仕上がっている。震災やオリンピック会場の建設などの時事的な事柄をも主人公の経験に沿って語る、一種の平成史小説。
?―陣野俊史(「群像」創作合評)
軽妙な語り口ですがすがしい読み心地。神社政治のメカニズムの扱いにも慣れた彼が、ライバル関係をうまくやり過ごし実現させるのは、全く新しいお一人様での結婚式。荒唐無稽のようでいて、意外と切なく、締まった結末。
?―阿部公彦(「共同通信」)
軍神も神社も架空のものだが、いかにもなリアリティがあり、ワリの良い仕事だからと軽い気持ちで働き始めた主人公を通して、読者は「天皇制」の「日本」の「社会」と「家族」の不可思議に対峙させられる。力作である。
?―佐々木敦(「東京新聞」)
右寄りの思想の空無な状態を戯画化し、それだけでなく、彼らの寄る辺なさに哀切を漂わせている。さらに現代の婚礼における差別主義をも暴く射程の広い物語。紛れもなく著者の代表作。
?―長瀬海(「週刊読書人」)
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